温泉の効能

JaStra / Pixabay

古くから伝わるように温泉には多くの医学的効能を私たちにもたらします。

それは単純に温泉水に含まれる成分だけでなく、温泉という存在そのものから生まれてくるものなのです。

ここでは温泉がもたらす効能を少し紐解いてみましょう。

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物理的作用

温泉がもたらす作用に、温熱、浮力、水圧が挙げられます。これはどんな成分の温泉にも等しく作用します。

温熱効果

なぜ温泉には温度が重要なのでしょうか?

これは体が温まるからです。

何を当たり前のことを、とツッコミたくなりますが、最近ホットな研究課題なのです。温泉だけに(笑)

温泉に入ることによる体温上昇で体内のHSP(heat shock protein)の生成を高め、体内の免疫力や抵抗力を向上させるという説が有力となっています。

HSPとはヒートショックプロテインの名前の通り、温度などの強い刺激(ストレス)により生成され、体の治癒力を上げるたんぱく質の一種です。

一方、ぬるめの湯はどうかといいますと、熱い湯に比べて心臓への負担が少なく、神経を穏やかにして疲れを癒す作用があります。

うつ病に効果的との学説も出るほどですから、現在のストレス社会に対応するにはうってつけの効果だと言えます。

浮力

お風呂に入ったとき、なんとなくお尻が浮くような気分になりませんか?

首から下まで温泉に浸かった場合、体重は浮力の影響を受けおよそ10分の1まで軽くなります。これにより、筋肉の緊張が緩み、関節に力が掛からないのでスムーズに体を動かすことができます。

また、無重力に近い環境では血液の凝固が抑制とプラセミン活性(繊維素溶解能)が働き血栓を溶かす作用が強くなります。つまり血液サラサラということです。

水圧

水中では全身に圧力が掛かります。水圧により体表面の血管が押されて血液が血管に多く戻ります。

また、肺の横隔膜が押されて呼吸数が増すなど心肺への負担が大きくなる代わりに、これが鍛錬になり心肺機能の向上に繋がります。

化学的作用

温泉の成分を生かしたもので、主に入浴と飲泉で効果を発揮します。

この薬理作用は、含有成分の経皮吸収によるもと飲泉による成分の直接吸収によるものです。

日本では飲泉はそれ程メジャーではありませんが、ヨーロッパでは飲泉が主流となっています。

詳しい効能に関しては「温泉の泉質について種類と効能をチェック」の記事に載せていますので参照してください。

温泉地自体の効能

効能は水だけではありません。海や川、山といった風景、温泉の情緒を感じることこそが癒しにつながります。

温泉地に旅立つ、これだけでもうウキウキ!殺伐とした普段の生活から離れてのんびり過ごすことはとても重要な役割を持っています。

非日常的な体験をすることでリフレッシュが出来るなど、精神面での効果が期待されるからです。これを転地効果といいます。

温泉の効能は複雑系そのもの

古くから現代まで日本には湯治という文化が育まれてきました。

これは温泉源と温泉地、その周辺がもたらす効果が上手く作用した結果です。化学と物理、文化・風習と環境が入り混じった様子は複雑系の賜物であるといってもよいのではないでしょうか。

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