非火山性温泉を知ろう

火山性温泉のページで少し触りましたが、ここでは火山以外から湧き出る非火山性温泉について紹介します。

この解説を読むことで、私たちのほとんどが非火山性温泉に入った経験があるということが分かるでしょう。

非火山性温泉とは

平野や海岸近くに湧く温泉のことです。火山由来でない温泉は非火山性温泉と覚えてよいでしょう。

環境省が定める温泉の定義に沿えば、どこで湧いても、どんな由来の水でも温泉となりえます。

私たちが入ったことのある温泉の多くは、非火山性温泉であることが多いです。

非火山性温泉が増えた理由

昔は火山性温泉の方が多かったのが、今では非火山性温泉の数が上回っています。

これは何故かというと、昔は採掘技術と探索技術が未発達で少なく、勝手に湧き出た温泉を見つける方が早かったのです。

現在は採掘技術と探索技術のレベルがかなり上がっているので、掘り当てやすくなっています。

それと地下と地温の性質にも関連があります。

地下には、地表から地下に向かって深さ100m進むごとに温度が約3℃上がる性質があります。(地下増温率)

温泉の定義上、地中から湧出した25℃以上の水なら温泉と言ってもいいので、地下水がありそうなところにボーリングで深く掘ることができれば、地温で25℃以上に温められた温泉が湧いてくるということです。

温泉水の出自が違う

非火山性温泉の“水”の出所は多様です。

海水が起源のもの

食塩泉は海水が起源となったものが多いです。

最近の海水が起源となった温泉は、土の透水性によって海から陸にやってきたものです。(土には水を通す性質がある。水を通す地層のことは透水層という)

また、化石海水型温泉という古い地層に閉じ込められた海水が温泉として出てくることもあります。鹿児島の指宿温泉がそれにあたります。

指宿温泉の化石海水はあくまで仮説です。

個人的には、化石海水も近年の海水由来も位置関係がご近所さんなので、湧出の時点で混合しているのではないかと思っています。

雨水・雪が起源のもの

雨・雪が降って地面にしみ込み地下水となって、地中深くで温められるか、活断層のエネルギーで温められるかして出来た温泉です。比較的イメージしやすい温泉ですね。

温泉の解説本や別サイトによっては天水と書かれていることもあるでしょう。

天水とはなかなか聞かない単語です。

天から降る水、すなわち雨水のことですが、特に使用するために(難しい言葉で水利形態という)集める雨水のことです。

また、循環水といわれることもありますが、要するに、水は雨→川・海→水蒸気→雨……と地球をグルグル回っている水だよって意味です。

グリーンタフ型温泉

温泉の前に、グリーンタフってなんやねんって話です。

グリーンタフは日本語では緑色凝灰岩といいます。

現在から1000~2000年前の火山灰や火山岩が、海底に沈殿してできる緑色を帯びた岩石のことです。

グリーンタフ型温泉はグリーンタフ中に熱せられた地下水が入り、成分が溶出した温泉なのです。

グリーンタフが生成される海からの影響で、ナトリウムイオンやカルシウムイオン、硫酸イオン、塩化物イオンが多く含んでおり、カルシウム・ナトリウム―硫酸塩・塩化物泉の泉質になります。

グリーンタフ型温泉の大きな特徴として、海の影響は受けているが、塩化物イオンの濃度は海水よりかなり低い点にあります。

上記の説明をふまえると、海の影響を受けていても、水自体の出自は雨水だからですね。

兵庫の湯村温泉、群馬の磯部温泉、伊豆半島の土肥温泉、熱海温泉、長野の糸魚川にあるようですが、私は入浴したことがありません。

どんな感じが確認してみたいですね!

まとめ

非火山性温泉の泉質にはかなり違いがあります。

まず水の出自が雨水か海水かで大きく違いが生まれますし、古代の地層やグリーンタフのような鉱石からも影響を受けます。

さらにそこに微生物の影響も加えれば、どれだけの個性をもって生まれてくるか計り知れません。

非火山性温泉は、定義こそ簡単ですがなかなか奥が深い温泉なのです。

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