高卒でも諦めるな!貧困家庭の高卒が大学に行かずに研究職に就いた裏技的手法

たまたまヤフー知恵袋で、高卒でも研究職に付く方法はないかという質問を見つけました。

実際にやってのけた人間なんて、まずその辺にいないので否定的な意見が占めるのは当然です。

そのような質問が出るということは、進学にあたり何かしら困った状況であるが、研究職に対し強いこだわりがあるということでしょう。

私の最終学歴は高卒です。しかし国立大学医学部でアルツハイマー型認知症の基礎研究に携わっています。

そこで、私の歩んできた道を振り返り、どういう過程で研究職に就いたか、お話したいと思います。

とてもとても長い遠回りでしたが、希望を捨てずに勉強に励む方々の参考になれば幸いです。

私の家は貧困家庭だった

一口に貧困家庭といっても、よく芸能人が自慢している段ボールや草を食べたり、トイレのないプレハブに住んでるようなシロモノではありません。

外観は至って普通。むしろ裕福に見えるくらいでした。

しかし、父親は親のすねをかじる無職のヒモ

母親は元々真面目な性格でしたが、束縛の強い父の影響をモロに受け、働くことができませんでした。母は友達との交流も絶たれ、そのうち精神を病んでしまいました

親がかじってる親のすねが破綻するとどうなるか……?

そもそも働いていない上に資産運用も貯金もせず、生活レベルも落とさなかったら?

(しかも外車2台買ったり、パチンコで借金まで作っている!?)

借金して破産するしかないですよね。

要はお金の使い方を知らなかった家庭ということです。

大学受験をするためにバイトを行う

中学生で家が破産しお金がなかったので、高校進学も怪しかったくらいでした。

(このころ高校無償化はまだ成立していなかった)

なんとか無利子の奨学金を得ることが出来たので、高校に通うことはできますが、大学進学なんてとてもじゃないができません。

私がお金を借りるための保証人が存在しないのです……

(親戚一同が彼らと同レベルということです……)

大学に進学し研究者になりたかった私は、せめて受験費用は捻出しようと、近所のマクドナルドでアルバイトを始めました。

大学といえば東大だったので、東大を受けるための受験料、交通費、滞在費、参考書代を計算して、合格したらそのときはそのときで身の振り方を考えようと思い、バイトに励んでいました。

(今思うと相当恥ずかしい!!当時の学力で東大受かると思っていることが(笑))

もちろん、奨学金で間に合わない分の高校の学費もそれで賄っていました。

そのお金、消えるよ

ある日、通帳の残高を知りたくて母親に尋ねました。

来る日も来る日もはぐらかされて不審な動きを見せるので、とうとう母親の鞄をこっそり開けて通帳を調べました。

なんと……

貯金残高0円!!

片っ端から引き出された痕跡があるではありませんか。

問い詰めると、

「生活費が足りないので生活費に充てた。外車の固定資産税と検査費用に充てた。ちょっと借りてすぐ返すつもりだった。」

なんか、事情聴取の言い訳みたいなセリフがボンボン出るではありませんか。

すぐ返せる金額ならはぐらかすような真似はしないし、子供のバイト代なんて手を付ける必要ありませんよね。

このことを父親に相談すると、

「俺はそんなこと知らない。俺は悪くない。お母さんに言いなさい。」と追い返される始末。

そしたら母親が、

「お前は大学に行かずに働くんだよ。みんな高校で就職して親孝行してるんだから。」

何を根拠にして“一人の人間”の人生を決める権利があるのでしょうか。

“みんな”というのは村の住人達のことでしょうか。

幼少期のころから両親に

「お前はいつも理屈ばっかり!お前は昔から頭がおかしい!」と言われ続けてきました。

そもそも建設的な会話すら成立していなかったんですね。

(彼らからすると、私の方が話にならないと感じているみたいですが)

結局、就職後も勝手にお金盗まれたり、殴られて頭から血が出たことあるので、両親との関係は距離を置くことにしています。

就活もやってみるが……

今までも努力と時間、貯金(してたと思い込んでいた)もすべてパーとなり、仕方なく就活することにしました。

試しに公務員試験を受けたら、数学の授業が一日に4時間ある変な時間割で授業を受けていたせいか、筆記は余裕でパス。

しかし、圧迫面接を食らい思わず喧嘩腰になったため不合格になりました(笑)

進路指導部から求人を紹介されると、驚愕の事実を知るのです。

高卒の給料、安っっっ!!!

15万円以下やで!!!

仕事の割には費用対効果が悪すぎるので全部辞退しました。

職業訓練校との出会い

たまりかねた進路指導の先生が、あるチラシを渡してくれました。

それは職業訓練校

職業訓練校は就職の手助けをする場所なので、授業料は無料。備品と教科書代、交通費だけで行ける学校です。

職業訓練校の中でも大阪と東京の2校しかない、特殊な学科があると教えてくれました。

それが環境分析科

水質・大気・土壌といった生活環境を化学的に分析し、公害などを未然に防止する技術を習得する学科です。

物理や化学などのジャンルで言うなら“分析化学”というものです。

私はその入学試験を受け合格。一年間、分析化学の基礎を勉強しました。

※授業を受けて到達できるレベルはあくまで基礎の段階です。それ以上の発展は場数を踏む必要があります。

製薬会社に正社員で就職

当時19歳だったこともありポテンシャル採用なのか、中規模の製薬会社に正社員登用されました。

就活のコツみたいなものを掴んだ時期でもありました。

職業訓練校で勉強したことはなかなか役に立ち、社会人として第一歩を踏み出した瞬間でした。

4か月でクビになる

この会社はハローワークから同時期に4人雇い、そのうち2人をクビにしました。

そのうちの一人が私です。

理由は「実験が下手くそすぎて、頑張ってる風に見えない」

当時、上司の説明が理解できませんでした。

頑張ってる風ってなんやねん!?

フランス料理か!

春風とともに添えたろか!!

~頑張ってる風 春風とともに~

添えたったわ!!

その後、自主退職という形で退職届を書かされたせいで、雇用保険まで貰えなくなりました。

(ハローワークに事情を説明しましたが、受け入れてもらえませんでした)

同業他社で経験を積んだ後に分かったことですが、私の実験が下手なのではなくて、向こうのベテラン社員が下手だっただけというオチ。

あの会社大丈夫かいな……

派遣社員として超大企業で修行する

4か月でクビになった経歴はあまりにも輝きを放ちすぎており、後に研究員として採用してもらうまで3年くらいは尾を引いていました。

ドイヒー!!

高卒が大卒向けのリクナビ使っても効果なし。

そこで正社員狙いは一旦やめて、同業他社の超大手企業に派遣社員として雇ってもらい、そこで3年間一生懸命修行しようと決めました。

最新の機器分析技術と充実した社員教育、おまけに私のブランディングまでやってくれるのですから、これほど親切な選択肢はありませんでした。

転職、ついに基礎研究の道へ

3年の修行を経て、新たに就活を開始。

中途採用者向けの面接でコツをつかんで、国内・外資系関係なく狙ったところは全戦全勝。

後に私の方針が決まることになる、基礎研究専門のベンチャー企業へ正社員として入社しました。

さらに大学職員として転職し、今では国立大学の医学部でアルツハイマー型認知症の研究をしています。

高卒でも諦めるな!!

高卒だからといって卑屈になる必要はありません。

理解のない家族を恨むのも無意味です。

研究に対する偏見、変なこだわりも捨てましょう。

(正社員じゃないと嫌だとか、大学職員しか就きたくないだとか、この分野しかやりたくないだとか……戦略的に仕事を選ぶ必要はありますが、スキルもないのに変にこだわっても良いことなんて1つもありません)

必要な事は、与えられた選択肢の中で常にベストを尽くすことです。

例えハズレしかない選択肢の中でも、一番マシだと思われるハズレを選び、対処することです。

そして、高卒のままで研究職に就くということは、ここでは言い尽くせない問題点もたくさんあります。

例えば、

給料の問題。

就活を突破できるかどうかの問題。

自分自身の能力の問題。

自分の立ち位置の問題。

私自身はこれらの問題を踏まえ、大学に通い、然るべき学位を得る方が近道だと考えています。

それでも挑むというのなら、しっかり勉強して全力を尽くしてぶつかってください。

世界には、この日本ですら、知恵とガッツのある人間を放っておいたりはしません。

大多数と異なる身の上だったとしても、それをアドバンテージにしてしまうくらいの度胸と柔軟さがあれば、必ず乗り越えていけるでしょう。

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