ナレ死。
とんでもないパワーワードが発生しました。
実は去年からある言葉ですが、まさかの朝ドラで例の呪文が再び発動。ネット界隈がざわ・・・ざわ・・・しています。
改めてナレ死の意味とその経緯について迫ります。
ナレ死とは
実用日本語表現辞典では、
時代劇で武将が戦死する際に、最期のシーンが描かれないまま、アナウンサーのナレーションだけで語られること。2016年の大河ドラマ「真田丸」における有働由美子アナウンサーのナレーションが語源とされる。
とされています。
ドラマで登場人物が「グワーッ!!」とか言いながら戦って、最後を迎えるときがよくありますよね?
それが魅せ場すら出てこず、「○○○○は討ち死にした」の一言で済まされてしまうという意味です。
ニコニコ大百科の解説だと、もっとドライになります。
ナレ死とは、死の呪文である。
こ れ は ひ ど い
大河ドラマ『真田丸』、『おんな城主 直虎』がこの呪文の主な被害者となっております。
なんて死だ!
この描写が生まれた経緯は、脚本家の三谷幸喜さんの方針が関連しています。
大河ドラマ「真田丸」の脚本を書いた三谷さんは「信繁が直接目の当たりにしたシーンでなければ、たとえ歴史的大事件でも詳しく描かない」という形を取ったため、主人公の信繫がその場にいないときは、たとえ重要人物であろうとなかろうと、有働由美子アナのナレーションによってバッサバッサと葬られます。
日本人なら誰でも知っている超有名人“織田信長”の本能寺の変でさえ、「天下統一を目前に、織田信長が死んだ」で終了。
あーん!信長様が死んだぁ!
ちなみに信繫の実母ですらサックリやられます。
「真田丸」の最後は徳川幕府そのものが例の呪文にとって吹き飛ばされました。
次の大河ドラマ『おんな城主 直虎』でもこの流れは引き継いでおり、重要人物が次々と「ナレ死」することとなりました。
このときのナレーターは歌舞伎俳優・中村梅雀です。
最近のナレ死
最近では朝ドラの『わろてんか』でナレ死が発生しました。
千葉雄大さんが演じる“藤岡新一”こと新一兄さんは、喘息と肺炎をこじらせており日に日に体調が悪化していきます。
そしてとどめに……
突然の死!
わろてんかって言われる前に、笑ろてまうわ!!
新一兄さんの扱いにファンあ然
新一兄さんのファンにとっては、新一兄さんがこんなにあっさり片付けられてなんとも切ない気持ちになったことでしょう。
主人公目線の描写という意味では、ある意味理にかなった斬新な表現方法ではないでしょうか。
いやいや、でも真田丸よりバッサリ行っちゃってる気がするような……
まぁ、取りあえず……笑ろときましょか!